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リビングアートとは?
生きている芸術(living art)
去年まで、私たちはエイブルフレンドネットワークという名前で活動していました。
障害者と健常者が分け隔てなくアートを楽しめる場を創造することを目的にしていました。
15年に渡り、横浜市港北区の知的障害を抱えた方達と一緒に、演劇を日常の中に取り入れ、それを楽しむという活動を続けてきました。
しかし、エイブルという言葉が手垢にまみれてしまい、色々な誤解も生むようになってきたのも事実です。たとえば障害者に同情したりお涙頂戴的な演出が含まれているのではないかといった具合です。現場の人間は同情されたくもないし、同情もしません。
その関係は対等で、むしろお互いに馬鹿にしあったりして普通にコミュニケーションをしています。障害そのものに対しては特別な扱いをすることもあるけれど、人格に対しては特別扱いはしません。
そこで問題なのは、同情とか憐れみという一見善意とも取れる感情が、相手を見下すというか、自分のほうが、まともで立場が上なんだという意識を生んでしまうことです。そういう誤解をなくす為に、あえてエイブルという単語を切り離しました。
障害者も健常者も関係なく、リビングアート(生きている芸術活動)を誰もが自由に発表したり享受できる場所を作りたかったのです

生きているアートとはなんでしょうか。
私は古今東西様々なアートに触れてきました
その時に感じたことがあります。
「この作品は生きいてる!生きている力を感じる!」
これは作品の良し悪しではなく、うまい下手でもなく、そのような力を持っているか否かだけなのです。

たとえば、日本で横山大観をみる、フランスでゴッホの絵画を見る、オランダでフェルメールをみる、イタリアでカラバッジオやダビンチをみる、彼らの絵は何百年も前に描かれたものですが、今でも強力な力をもってそこに現れている。作品が生きている。
ドイツでピナ・バウシュをみる、フランスでピーター・ブルックをみる、日本で大野一雄をみる、舞台芸術もダンスや演劇、舞踏など様々な領域で「生きている」力を持った作品に出会うことができます。
そのような瞬間はじつは日常の中にも沢山存在しています。
好きな人に告白されたとき。はじめてセックスをしたとき。子供が産まれたとき。子供がはじめて歩いた時。
笑うことができなかった障害者の人がはじめて笑った時など、
数え上げたらキリがありませんが、「生きている」と感じる瞬間は沢山あります。
もしかしたらリビングアートというのは
この体験や感覚を舞台上や作品の中で味わいたいだけなのかもしれません。
そしてそれを表現することや享受することに
障害者や健常者といった分け隔ては存在しないのです。


リビングアートフェスのチラシが出来ました!
リビングアートフェス詳細


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リビングアートネットワークについて



 私達は特にダンスや音楽、演劇などフィジカル( 身体的) な芸術活動に着目し、充実した質の高いプログラムや人材育成、環境・ネットワーク作りを行っています。
また、障害といっても様々な障害があります。知的障害から身体障害、精神障害、最近では発達障害の話もよく聞きます。健常者と障害者が紙一重の場合もあります。見掛けはわからなくても、心に重い傷を背負って生きている人もいます。
 現代社会には「生きづらさ」を抱えた人が沢山います。しかし、「生きづらさ」を抱えていることは実はラッキーチャンスです。
 足が自由に動かない、目が見えない、耳が聴こえない、言葉が喋れない、心が開けない、その状態そのものが、特別で誰も真似のできない個性なのです。
その状態のままで舞台の上で堂々と存在するだけで、どんな偉大な役者も適わない。
リビングアートフェスティバルはそのような瞬間に立ち会うことができるイベントなのです。
 
 私達リビングアートネットワークが願うこと、それは障害者芸術のすばらしさを、たくさんの人に知ってほしい。健常者や障害者といった枠組みを、芸術の力を使って乗り越えていきたい。そしてリビングアートネットワークを通して、芸術活動そのもののレベルを高めて、その成果を市民の皆様と共有したい。これらの想いを実現するべく、今後も努力を重ねていきたいとおもいます。皆様のご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。


リビングアートネットワーク 代表 今井尋也